デジタル・エコシステムが拓く人生100年時代の生涯学習

人生100年時代の生涯学習を決定づけるキーワードは、「個別最適化された学び」と「生涯学習eポートフォリオ」。「デジタルバッジ」や「国際標準化技術」は、学習者主体の学びの構築にどう関わるのか。日本 IMS 協会理事、放送大学の山田恒夫教授に、話を伺った。

国際技術標準が繋ぐ、デジタル・エコシステム

山田 恒夫

山田 恒夫

放送大学教授、総合研究大学院大学名誉教授
(一社)日本 IMS 協会理事、(NPO)GONGOVA 理事
1958年京都市生。専門は情報学・教育工学・学習心理学。「公正で最適化された学習」がライフワーク。オープン教育資源(OER)やボランティア活動における ICT 利用の研究にも従事。

eラーニングや ICT の活用が教育界に広がっている。大学では LMS(学習管理システム)や教務情報システム、電子図書館など多様な教育システムが活用され、コロナ禍では、テレビ会議システムや教育支援ツールの利用も活性化している。こうした多種多様な ICT システム・ツールが普及する中で、システムとシステム、あるいはシステムとツール間での相互運用性を確保し、教育システムを統合・協奏させることは、よりスマートな授業運営や、学習履歴情報(スタディログ)の一元化による学生への適切な学習評価・助言、個別最適化された学び等にも繋がる。

2014年頃、高等教育機関ですでに LMS が普及していた米国では…

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