HRのテクノロジーと科学が支える イノベーティブな組織づくり

テクノロジーが進化する中で、今後、組織開発の在り方はどのように変わるのか。データ分析や学術研究の知見を活かして組織変革を支援するシンギュレイト・鹿内学代表に、HRテックやピープルアナリティクスの動向、日本企業に求められる取組みについて話を聞いた。

海外における人事の科学と
HRテックの動向

鹿内 学

鹿内 学

株式会社シンギュレイト 代表取締役
博士(理学)。京都大学などの研究機関の教員・研究員として、およそ7年にわたり、ヒトの脳科学(認知神経科学)の第一線で、基礎研究に従事。その後、大手人材企業でピープルアナリティクスの新規事業開発に取り組む中、2016年に株式会社シンギュレイトを設立。

── 鹿内さんは研究者としてのキャリアを経て、シンギュレイトを起業しました。HRテックに関連し、注目している研究成果はありますか。

私は京都大学 医学研究科の教員・研究者としてキャリアをスタートし、2015年に大手人材企業での新規事業の企画職に就いたのを契機に、ビジネスへと軸足を移しました。現在、シンギュレイト代表として、学術研究や実践を通して得た知見、データ分析・ピープルアナリティクスを通して、イノベーションを創出する組織づくりを支援しています。

注目される研究の一つとして、2015年に米国の大学とFacebook(現Meta)が共同で行った、SNS上の「いいね!」から個人の性格を推定する研究があります。個人が「いいね!」した記事をAIが学習し、その人の性格を推定した結果、AIがたくさんの「いいね!」記事を学習するほど、精度が高くなりました。

(※全文:2058文字 画像:あり)

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