公務員の枠を越え、「自分ごと」として地域づくりに参画

滋賀県職員として長年にわたり働いてきた中西大輔氏は、庁内外において多様な人が学び合い、「自分ごと」として地域に関わる場をつくってきた。中西氏は今、“働きづらさ”を抱えた人でも、その人らしく働くことを可能にする「協同労働」という選択肢の普及に努めている。

自ら地域づくりに参画し、
多様な人とのつながりを育む

中西 大輔

中西 大輔

元・滋賀県職員
ワーカーズコープ・センター事業団 顧問
1961年、滋賀県生まれ。1979年に滋賀県庁に入庁し、2022年まで滋賀県職員。在職中は介護保険、水源地域 振興、企業誘致等に携わる。2021年から草津市ひとづくりコーディネーター(非常勤)。自治体職員の傍ら、「誰もが暮らしやすい地域づくり」をテーマに社会的活動にも参画し、現在、ワーカーズコープ・センター事業団顧問、一社)協同総合研究所理事、滋賀地方自治研究センター理事等を務める。

1979年に滋賀県庁に入庁し、40年以上にわたり県職員を務めた中西大輔氏は、「お役所仕事」を「役に立つ仕事」に変えるために、公務員組織の風土改革に取り組み、活動の場を広げて「地域に飛び出す公務員ネットワーク」にも参加。公務外でNPO法人しが生活支援者ネット代表理事、一般社団法人 協同総合研究所理事、滋賀地方自治研究センター理事など数々の活動に従事してきた。

中西氏が県職員時代に始めた取組みの一つに、県内の自治体職員によるネットワーク「チョウチョの会」がある。立ち上げのきっかけは2004年、中西氏を含めた6人の県職員が北川正恭氏(早稲田大学名誉教授、元三重県知事)の講演会に参加したことだった。

その講演で北川氏は「今、この国で起こっている様々な問題は、…

(※全文:1978文字 画像:あり)

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