「行政とデザイン」を研究し、その知見を教育分野でも活かす

デザインとは、現状をより良いものにするために行動すること――。大学院で博士号を取得し、「行政とデザイン」に関する研究に取り組む中山郁英氏は、地域において様々なプロジェクトに携わり、自身が培ってきた知見を実践。教育分野でもデザイン手法の活用を目指している。

「行政とデザイン」に関する
研究と実践に取り組む

中山 郁英

中山 郁英

合同会社kei-fu プロジェクトマネージャー
1986年生まれ、滋賀県長浜市出身。2010年に大学を卒業し、トヨタ自動車、外資系コンサルティング会社を経て、2014年に東京大学知の構造化センター特任研究員に着任、i.school(イノベーションスクール)関連業務に携わる。2017年に長浜市にUターン。現在は長浜市を拠点に、コンサルタント/プロジェクトマネージャーとして主に公共セクターや歴史ある組織の支援などを行う。京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科デザイン学専攻博士後期課程修了、博士(学術)。総務省地域力創造アドバイザー。社会教育士(講習:島根大学)。滋賀大学非常勤講師も務めた。

滋賀県長浜市に拠点を置き、様々な立場で自治体や公的機関、地域企業などの取組みに携わり、現在は地元の県立高校の地域連携コーディネーターも務める中山郁英氏は、「行政とデザイン」をテーマに研究活動も行っている。中山氏がテーマにする「デザイン」とは、モノやグラフィックのデザインにとどまらず、もっと広い意味を含むものだ。

「米国の認知心理学者・経済学者でノーベル経済学賞も受賞したハーバート・サイモン教授は、デザインについて『現状をより良いものにするために行動すること』と説明しています。その意味で、全ての人がデザインという行為をしていると言えます」

中山氏が携わった行政組織におけるデザイン導入の取組みの一つが、滋賀県庁の若手職員有志による勉強会「Policy Lab. Shiga」だ。その勉強会において、中山氏は講師やメンターを務めた。「Policy Lab. Shiga」には普段の職務を越えて様々な部署から参加者が集い、…

(※全文:2055 文字 画像:あり)

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