文科省 科学技術・学術政策研究所が「科学技術指標2023」を公表

文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、「科学技術指標2023」と「科学研究のベンチマーキング2023」を取りまとめた。「科学技術指標2023」は科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に把握するための基礎資料であり、約170の指標で日本及び主要国の状況を表している。また、今年度は論文の詳細な分析を行った「科学研究のベンチマーキング2023」も併せて公表した。

日本の産学官を合わせた研究開発費、研究者数は主要国(日米独仏英中韓の7か国)中、第3位となった。日本のパテントファミリー(2か国以上への特許出願)数では世界第1位、ミディアムハイテクノロジー産業貿易収支比においても、日本は主要国の中で第1位となった。日本の大学と民間企業との共同研究実施件数及び研究費受入額は長期的に増加している。

日本の注目度の高い論文数は、論文生産への関与度を見る整数カウント法では継続して増加している。論文生産への貢献度を見る分数カウント法では2000年代から減少していたが、近年は下げ止まりの兆しが見られる。最新年では、中国がカウント法によらず全ての論文種別で第1位だ。ただし、中国の動向については自国からの被引用の影響も大きいことが確認された。論文の注目度についても多様な観点で見ることの必要性が増していると言える。

「科学技術指標2023」の詳細については、下記を参照。
https://www.nistep.go.jp/research/science-and-technology-indicators-and-scientometrics/indicators

230809news2

画像はイメージ
Photo by Pete Linforth,Pixabay