過疎の村でアートプロジェクト 地方と都市の境界を越える
人口1000人台の宮崎県諸塚村で、アートを通じて地方と都市をつなぐチャレンジが始まっている。諸塚アートプロジェクトは、村の子どもたちに芸術体験を届け、その作品を都市で発信。企業とも連携・協働しながら、境界を越えたコミュニティの形成を目指している。
人と人とのつながりに可能性、
地方への移住を決意

森 佑介
一般社団法人ハチハチ 代表
東京出身。大学卒業後、東京のNPOセクターにて東北震災復興支援事業、里山支援事業などに従事。2017年より人口1000人台の宮崎県諸塚村に移住。一般社団法人ハチハチを設立し、移住施策・教育・地場産業創出など、行政、民間企業や地域住民と共に多領域・多テーマで事業を展開。2021年から諸塚アートプロジェクトを推進。
東京で生まれ育った森佑介氏は、2017年に人口1000人台の宮崎県諸塚村(もろつかそん)に移住し、一般社団法人ハチハチを立ち上げた。森氏が地方に興味を抱いたのは、2011年の東日本大震災がきっかけだ。当時、森氏は大学生で就職活動を見据えた時期だったが、被災地での支援活動に従事した。
「震災発生から1ヵ月半後、被災地の農山漁村や中山間地域を訪れました。そこでは人と人とのつながりが、今日を生き抜き、明日を生きていく活力になっているのを目の当たりにしました」
人間同士のつながりの重要性を感じた森氏は、地方への移住を考えるようになった。2014年に日本創成会議が「消滅可能性都市」を発表するなど、…
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