社会福祉士養成F-SOAIP演習をボランティアに活用

医療福祉の専門職養成には、F-SOAIPを教育段階より導入することが効果的である。活躍の場を拡大する社会福祉士養成の演習での学びを学生が注目のギフテッド支援に主体的に活用した先進例を紹介する。

F-SOAIP(生活支援記録法)とは
多職種協働によるミクロ・メゾ・マクロレベルの実践過程において、生活モデルの観点から、当事者ニーズや観察、支援の根拠、働きかけと当事者の反応等を、F-SOAIPの項目で可視化し、PDCAサイクルに多面的効果を生むリフレクティブな経過記録の方法

Focus(着眼点):ニーズ、気がかり等。タイトルのように場面を簡潔に表現。支援計画の目標・課題など。
Subjective Data(主観的情報):当事者等の言葉。キーパーソンの場合、S(関係や綴柄)と表記。
Objective Data(客観的情報):観察情報、状態、他職種から得られた情報、状況・環境・経過等。
Assessment(アセスメント):支援者(記録者本人)の判断・解釈。気づきや考えを記載。
Intervention/ Implementation(介入・実施):支援者(記録者本人)の対応。支援、声かけ、連絡調整。
Plan(計画):当面の対応予定。

好循環の例:6項目で多職職の実践過程を可視化できる➡書く・読む・実践がリフレクションとなるため、これらの能力が向上➡最優先すべき児童らのニーズ等に基づいたポイントをおさえた記録となり、時間も短縮できる➡データ分析やAIに活用でき課題解決に資する➡新たな教材・教育アプローチ・働き方改革にもつながる。

大学の社会福祉士養成課程・
演習にてF-SOAIP教材の開発

埼玉県立大学では、社会福祉士養成課程の演習Ⅱ(2年前期/個別支援にて15回/科目責任者:岡桃子)にて、2020年よりF-SOAIPの修得を目指し、嶌末が3回分を教授してきた。

学生のリフレクションでは、「F-SOAIPを導入している現場で働きたい」「塾で活用したい」と好評である。社会福祉士養成課程全体の質向上を図るべく教材を公開するも他大学では取り入れていないため、今後は学生のリフレクションも、ソーシャルアクションの一環として公表予定である。

今回は、3年次生による先進的な活用例として、ギフテッド支援に参画する学生の取り組みをコラム的に紹介する。

(※全文:3154文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。