学習困難の子の孤立をICTで解決 Eラーニングでつながる支援の輪
漢字が覚えられない、板書が追いつかない――。そんな悩みを抱える子どもたちの背後には、「見えにくい困難」がある。東京大学先端科学技術研究センターLEARNの赤松裕美先生は、家庭や現場で実践可能な支援を研究と技術の橋渡しで示している。この記事では、赤松先生の実践知を通じて、経営者、教育関係者、親が共に未来を考えるヒントをお届けする。
「やりたいけどできない」ときに
ICT情報共有のしくみで孤立解消

赤松 裕美
東京大学先端科学技術研究センター特任助教
教育学修士(特別支援教育専攻)。約10年のアメリカでの子育て経験を通して、子どもの特性に応じた個別最適な学びと家族ケアの研究に取り組む。現在は、東大先端研LEARNの統括マネージャーとして、子ども向け教育プログラムの開発・実施や、保護者・教員への子育て相談も行っている。近年は重度・重複障害児のコミュニケーション支援にも力を注ぐ。未来を生き抜く子どもの教育を日々試行錯誤している。
── 板書が苦手で書けない子にはどのようなタイプがあるのでしょうか?
「書けない」と一口に言っても、その背景は多様です。たとえば、手先の不器用さから来る文字の崩れ。体幹が弱く、机に正しく座るのも大変な子どもは、まず姿勢保持の支援が必要です。筆記用具の選び方ひとつで字の見やすさが変わることもあります。
(※全文:2100文字 画像:あり)
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