メタジェンセラピューティクス 大学ファンドから1.9億円調達
メタジェンセラピューティクス(山形県鶴岡市)は2026年9月4日、シリーズBエクステンションラウンドのファーストクローズで、2つの大学ファンドを引受先とする総額1.9億円の資金調達を実施したと発表した。今回の調達により、同社の累計調達額は68.4億円となった。同社は順天堂大学・慶應義塾大学・東京科学大学発のベンチャーで、2020年1月設立。腸内細菌研究に基づく医療・創薬を手がけている。
引受先は、北海道大学Green Frontier Fund1号投資事業有限責任組合と、東海研究開発1号投資事業有限責任組合の2ファンド。調達方法は第三者割当増資で、調達額は1億9996万2954円。後者は、名古屋大学と岐阜大学を運営する東海国立大学機構の孫会社が設立したファンド。
メタジェンセラピューティクスは今回の調達を通じて、ライフサイエンス領域で研究実績をもつ北海道大学・名古屋大学との協力体制を強化し、日本発の腸内細菌医療を世界の患者に届けるべく事業を加速する。調達した資金は、潰瘍性大腸炎治療薬「MGT-006」をはじめとするFMT医薬品の開発推進、腸内細菌叢移植療法(MGT-001)の社会実装に向けた臨床試験、消化器がんを対象とした免疫チェックポイント阻害薬との併用療法(MGT-007)、パーキンソン病を対象とした療法(MGT-008)など医療技術の開発推進、さらにドナーからの便調達や治験薬製造などサプライチェーンの最適化に充てる。
メタジェンセラピューティクスは、潰瘍性大腸炎をはじめとする難病やがんの患者に、健康な人の便に含まれる腸内細菌叢を移植してバランスを再構築する「腸内細菌叢移植(FMT:Fecal Microbiota Transplantation)」という新たな治療選択肢を届けることを目指し、医療技術と医薬品の両面で開発を進めてきた。これまでの実績として、潰瘍性大腸炎を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」の先進医療Bで寛解導入率45.9%を達成。重篤な有害事象は認められず、有効性・安全性が示唆される結果を得たという。食道がん・胃がんやパーキンソン病を対象とした臨床研究も進めている。医薬品開発では、2026年5月から潰瘍性大腸炎を対象とする「経口FMT医薬品」の第1相/第2相臨床試験を日米で開始した。あわせて、山形県鶴岡市に開設した日本初の献便施設「つるおか献便ルーム」を拠点に、医薬品の原材料となる便を安定調達する独自のサプライチェーンを構築している。
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