アメリカの真似事ではない日本型のSTEAM教育はいかにして可能か

多分野を関連づけて学ぶSTEAM教育。VUCA時代に必要な総合的な力を育むとして期待を集めるが、どの学びも中途半端に終わってしまう危険も孕む。そうならないためには、どれかひとつを拠り所とする必要がある。それにはAが相応しいのでは? 在野の教育学者にして、STEAM教育の実践者が論じる。

本家アメリカの表面的な模倣では
決してうまくいかないSTEAM教育

大滝 世津子

大滝 世津子

鎌倉教育総合研究所 所長
博士(教育学)。1980年生まれ。東京女子大学卒業、東京大学大学院教育学研究科修士課程・博士課程修了。著書に『幼児の性自認――幼稚園児はどうやって性別に出会うのか』(みらい、2016年)、編著に『子どもと教育環境』(大学図書出版、2017年)など。

現在、世界各国が自国なりのSTEAM教育の形を模索しています。その中で「日本型STEAM教育」がありうるとしたら、どのような形が考えられるでしょうか。今回はそれについて論じたいと思います。

「日本型STEAM教育なんて考えずにアメリカでやっていることをそのまま取り入れたら良いのでは?」というご意見もあるでしょう。しかし本当にそうでしょうか。

(※全文:2759文字 画像:あり)

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