鹿児島発ラーニング・コミュニティ 対話を通して人と組織の進化に伴走

明治維新の立役者・西郷隆盛を生んだ鹿児島を拠点に、活気あふれる学びと対話の場が育まれている。全国から注目を集める「薩摩会議」をはじめ、人が育ち、つながるプロジェクトを仕掛ける株式会社musuhi代表取締役CEOの野崎恭平氏に、人づくりの手応えと今後のビジョンを聞いた。

組織と地域の持続可能性に向け
対話の可能性を探求する

野崎 恭平

野崎 恭平

株式会社musuhi 代表取締役CEO
NPO法人薩摩リーダーシップフォーラムSELF 代表理事
同志社大学卒業後、社会起業家支援プログラムの立ち上げ、大阪で政治家の秘書、岩手で東日本大震災の復興支援事業、東京で組織開発・リーダーシップ開発を経て独立。2015年にUターンし、鹿児島天文館総合研究所Ten-Labの理事に就任。鹿児島未来170人会議などを手掛け、2017年4月に「合同会社むすひ」を創業。同時期に始めた「薩摩リーダーシップフォーラムSELF」は2020年11月に法人化し、代表理事に就任。産官学民あらゆる垣根を越えたつながりから、持続可能な地域社会モデルを共創する取り組みを進めている。

──musuhi創業の経緯や背景にある思い、問題意識についてお聞かせください。

もともと鹿児島の出身ですが、大学時代は京都で学び、卒業後は大阪、岩手、東京で暮らし、約10年前にUターンしてきました。東京にいた頃は、社会起業家の発掘・育成支援を行う団体の事務局に籍を置いていたことがあります。当時は、行き過ぎた資本主義の副作用としての社会課題が大きく注目されていた時期で、私の所属団体も、大企業のリソースをいかに社会課題の解決に振り向けるかに知恵を絞っていました。まだCSRやCSVという考え方が浸透していなかった頃です。

それはそれで大きな意味があったと思いますが、鹿児島に戻ってから振り返ってみると、東京の大企業と鹿児島の事業者とでは、社会課題との距離感がまったく違うのだと気づきました。東京の大企業の場合、マーケットシェアで見ればグローバルの比率が断然大きいことが多い。そうした企業にとって、…

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