「社員旅行の聖地」が学びの拠点に まちづくり発・越境型企業研修

熱海を舞台に展開する「越境学習型企業研修プログラム」は、地域との対話や原体験を通じて、企業人が自身の価値観と向き合い、事業の着想を得る実践型の学びだ。手がけるのは、まちづくり会社からスピンオフしたGensen & Co。代表の佐々木梨華氏に具体的な内容など話を聞いた。

まちづくりから始まった
熱海が舞台の「越境学習」

佐々木 梨華

佐々木 梨華

株式会社Gensen & Co 代表取締役
1989年岩手県久慈市生まれ。東北大学公共政策大学院修了。人材開発・組織開発を専門とする(株)ビジネスコンサルタント東京営業所所長を経て、2018年社会事業コーディネーター集団の一般社団法人RCFに参画。経済産業省「越境学習によるVUCA時代の企業人材育成」事業を推進。2019年より複業として熱海に関わり始め、企業研修事業を立ち上げ。2022年、法政大学大学院政策創造研究科石山恒貴研究室修了。持続可能な越境学習を目指し、被越境者の学習を研究。法政大学 非常勤講師(担当科目:キャリアデザイン入門、キャリアデザイン応用)。

かつて「社員旅行のメッカ」として知られた静岡県熱海市は、バブル崩壊後に急速に衰退し、観光客が大幅に減少した。しかし、ここ十数年で再び注目を集め、観光地としての賑わいを取り戻しつつある。背景には、2011年創業のまちづくり会社、株式会社machimoriの存在がある。

同社は、行政主導ではなく民間の立場から地域課題に向き合い、空き家活用や宿泊施設、コワーキングスペースの運営などを通じて、地域に変化をもたらしてきた。その活動は企業の関心を集め、2019年頃から人材育成プログラムの提供を開始。経済産業省が推進する「越境学習」とも親和性が高く、地域を舞台にした企業研修として広がっていった。

(※全文:2444文字 画像:あり)

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