多様化が進む塾業界 受験指導から幅広い『学び』の提供へ

少子化により塾業界には厳しい状況が続く中、以前市場規模は維持している。新たな学び方やサービス展開など、塾業界のこれまでと最前線を紹介する。

多様化する教育サービス

山田未知之

山田未知之(やまだ・みちゆき)

2005年、教育サービス業界専門誌『月刊私塾界』(毎月5,000部発行)を発行する株式会社私塾界(全国私塾情報センター)に入社。2008年、取締役に就任。2010年、同社創業者である父・山田雄司が急逝し、副社長に就任。2012年10月より現職。教育サービスのあり方や業界への想い深く、全国約2,000社におよぶ学習塾のサポート役として、月刊誌の発行を通して経営情報の提供をするほか、各地で研修・セミナーを実施している。
私塾界オフィシャルサイト www.shijyukukai.jp

塾の事業形態は、時代に合わせて変化している。今から20年程前までは、地域における都道府県立トップ高校への受験をめざす子供たちを対象に、学力向上のための教育サービスを提供することが事業の主軸だった。

ところがこの20年程の間に、個別指導型、自立学習型など指導方法が多様化し、学力の高い子供たちだけでなく、幅広い学力の子供を対象としたり、あらゆる学齢層に向けて教育サービスが提供されるようになり、業態も多様化している。少子化が進む一方で、そうしたことが奏功し、業界全体の市場規模を維持することに繋がっている。(図)

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例えば大学受験における指導は、それまで学習塾が得意としてきた…

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