リアルスタディによるマインドセットが「VUCA時代」を担う実行力の土台に

グローバルな環境で活躍できる人材の育成は企業の喫緊の課題だ。従来の海外研修とは一線を画した、主体的に動かざるを得ない場を提供するスパイスアップ・ジャパン。研修業界に新風を起こした7つのマインドセットを養う海外研修の勘所を聞いた。

完全アウェイの修羅場で、思考回路を一新する

豊田圭一

豊田圭一

スパイスアップ・ジャパン代表取締役
上智大学卒。スペインの大学院IE University卒。清水建設で約3年間の勤務後、17年間、留学コンサルティング会社を経営。その他、複数の起業を経て、2011年にスパイスアップ・ジャパンを設立。現在、主にアジア新興国で企業向けのグローバル人材育成に従事するほか、海外7ヶ国でグループ会社が様々な事業を展開している。主な著書に『とにかくすぐやる人の考え方・仕事のやり方』など。

リーマンショックで国内市場が収縮し、海外においても日本の競争力が衰えるにつれて、ビジネス界で「グローバル人材」という言葉がささやかれるようになった。そして、楽天やファーストリテイリングが英語の社内公用語化を発表した2010年をティッピングポイントに、社員研修においても『グローバル』が謳われるようになり約10年が経つ。

「当時、多くの企業が実施していたグローバル研修は、国内における語学研修や異文化理解研修、あるいは海外への語学留学やMBA留学、海外の現地法人に若手を送り込む海外トレーニー制度が主流でした。しかし、欧米への留学はコストが嵩むことや、主戦力の社員を長く現場から引き剥がすことを嫌う企業も多く…

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