福島県教育長 「学びの変革」で個人と社会のWell-beingを目指す

子どもたち一人一人の多様な幸せと社会全体の幸せであるWell-beingを目指し、2030年度までの「第7次福島県総合教育計画」に沿った「学びの変革」を推進する福島県。県教育委員会教育長の大沼博文氏に、教育行政の重点施策と今後の方向性、自身の教育理念について話を聞いた。

Well-beingの実現へ
2030年度に向けた計画を策定

大沼 博文

大沼 博文

福島県教育委員会 教育長
福島県南相馬市小高区出身。筑波大学人間学類卒業。1981年に福島県立高等学校教諭に採用され、勿来高校校長、県教育庁高校教育課長、理事兼教育次長、公益財団法人福島県文化振興財団理事長などを歴任。2022年4月、福島県教育委員会教育長に就任。

──福島県では、これからの教育行政の方向性をどのように描かれていますか。

福島県教育委員会では、2021年12月に「第7次福島県総合教育計画」を策定しました。県の総合計画の部門別計画で、2022年度から2030年度までの教育行政の指針となるものです。東日本大震災から間もなく12年になりますが、本県では今も3万人が県内外での避難生活を余儀なくされ、なお続く風評への対応に追われるなど、解決困難な課題が山積しています。

また、国全体を見れば、少子高齢化、気候変動、緊迫した国際情勢、加速するDXの進展など先行きが不透明な状況において、…

(※全文:4180文字 画像:あり)

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