明治・大正期から続く私立小学校 「選択」と「選抜」の歴史を読み解く

少子化が問題視されて久しいが、私立小学校の数は、過去最多である(2019年度237校)。一時期は「お受験」と呼ばれ、競争が激化した小学校入試。歴史をさかのぼって現代の私立小学校を研究する青山学院大学の小針誠教授に伺った。

私立小学校の原型は大正期から

小針 誠

小針 誠

青山学院大学 教育人間科学部 教育学科 教授
博士(教育学)。専門は教育社会学・教育社会史。主な著書に『〈お受験〉の歴史学選択される私立小学校選抜される親と子』(講談社選書メチエ)、『アクティブラーニング学校教育の理想と現実』(講談社現代新書)等がある。

私立小学校の前身は、江戸時代の寺子屋や手習い塾に遡ることができる。明治政府が1871年に文部省を設置し、国策として公立小学校はじめ学校教育の整備を進めるなかで、寺子屋や手習い塾が「私立小学校」と呼ばれる教育機関に置き換わっていった。

その後、明治後半から大正期にかけて、いわゆる「大正新教育運動」(既存の学校教育のあり方を批判し、子どもを教育の中心に据える新しい試み)をきっかけに、新機軸の私立小学校が次々と…

(※全文:2553文字 画像:あり)

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