「若手の離職意向」に関する文教大学との研究論文を発表 アスマーク

株式会社アスマーク(本社:東京都渋谷区)は、同社経営企画部 マーケティングコミュニケーションGの竹中重雄氏が共同著者として参画した研究論文「四都県で一人暮らしをする独身若手正社員の離職意向と次年度の離職との関連について」が、グローバルビジネス学会の査読を通過し、同学会誌『グローバルビジネスジャーナル』(Vol.11 No.2, 2025)に掲載されたことを発表した。

同研究は、文教大学情報学部の大橋洸太郎氏、同大学院の黒田侃蘭氏、およびアスマークによる産学連携の共同研究成果だ。アスマークのリサーチパネル(登録モニター)を活用し、2023年8月(第1回)から2024年12月(第2回・追調査)にわたる計2回の追跡調査(縦断調査)を実施・分析した。

研究の背景として、近年、若年層の早期離職は深刻な社会課題(いわゆる「7・5・3問題」)として認識されている。同研究では、特に環境の変化や社会的孤立の影響を受けやすい「大都市圏(四都県)で一人暮らしをする独身の若手正社員」に属性を絞り、離職意向が実際の離職にどう繋がるのかを2年間にわたり追跡調査(縦断調査)した。また、エンゲージメント向上に寄与するとされる「リスキリング」へのニーズについてもあわせて分析を行った。

株式会社アスマーク・プレスリリースより

研究の分析により、以下の3つの点が明らかになったとしている。

1.離職意向を左右する要因の特定
若手社員の現時点における離職意向には、「孤独感の強さ」「上司とのコミュニケーションの良好性」「報酬制度への納得感」が強く影響していることが確認された。

2.離職意向の長期化リスク(2.3倍)
前年度の離職意向は、翌年の「実際の離職」そのものに対しては有意なリスクを示さなかったものの、「翌年も離職意向を持ち続ける(心理的に停滞した状態が続く)」リスクを約2.3倍高めることが示唆された。これは近年注目される「静かな退職(Quiet Quitting)」の防止において重要な示唆となる。

3.若手社員が求める「リスキリング」の傾向
若手社員が求める能力として、ITスキルや経営・語学といった業務に直結するものだけでなく、文章作成や対人スキルなどの「自己研鑽に資するスキル」へのニーズが高い可能性が示された。

アスマークでは、今回の研究結果は、企業が若手社員の定着を図る上で、単なる労働条件の改善だけでなく、「上司との関係性構築」や「孤独感をケアする職場環境」、そして「本人が望む成長機会(リスキリング)の提供」が極めて有効であることを示しているとしている。