高千穂大学、入学金を22万円から2万円に引き下げ

高千穂大学(東京都杉並区、理事長:成田博)は2026年6月11日、2027年度入学者選抜より入学金を現行の22万円から2万円へ改定すると発表した。引き下げ幅は約90パーセントにのぼり、実質的な撤廃に等しい水準となる。

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背景には、18歳人口の減少と私立大学間の競争激化がある。従来の制度では、合格後の短期間に入学金の納付を求められるケースが多く、受験生・保護者双方にとって経済的な負担となっていた。同大学ではこの問題を「受験時点の負担が大学選択に影響を与える構造的課題」と捉え、単なる値下げではなく「教育投資の再設計」として今回の改革を位置づけている。

施設設備費を授業料に統合 4年間の学費構造を全面見直し

制度改革の柱は入学金引き下げにとどまらない。これまで別途徴収していた施設設備費を授業料へ統合することで、4年間の学費構造を全面的に見直す。入学時点に集中していた費用負担を在学中に平準化し、学生が安心して学びに集中できる環境を整える狙いがある。

教育内容の面では、主専攻に加えて他分野を横断的に学べるサブメジャー制度を拡充する。現在、マーケティング、アントレプレナーシップ、心理学、表象文化、数理・データサイエンス、グローバル教養&ビジネス、スポーツなど22のサブメジャーを設置しており、複数分野にまたがる知識と実践力を持つ人材の育成を目指す。また、学部・学科を越えたチームで企業や地域社会の課題解決にあたる全学横断型のPBL(Project Based Learning)教育も推進する。少人数教育については40名以下の授業が全体の69パーセントを占め、1年次ゼミは13名から15名規模で運営される。担当教員による個別面談や学習支援も継続して実施する。

資格取得を難易度A・B・C三段階で表彰 公認会計士論文合格に30万円

学生の成長を可視化する取り組みとして、表彰制度も拡充される。学業成績優秀者への表彰に加え、資格取得者への奨励金制度を難易度別のA・B・C三段階で設ける。難易度Aに区分される公認会計士試験の論文式試験合格者には30万円、短答式試験合格者には20万円、税理士試験1科目合格者および日商簿記1級または全経上級の取得者には各10万円を支給する。難易度Bの資格(リテールマーケティング〈販売士〉検定1級、応用情報技術者試験、保育士、英検1級・準1級、TOEIC L&R 785点以上など)は一律5万円、難易度Cの資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種証券外務員資格試験、宅地建物取引士資格、基本情報技術者試験、秘書検定1級、TOEIC L&R 600点から784点など)は一律1万円となる。

本プロジェクトを主導する学校法人高千穂学園代表業務執行理事の石井康彦氏は「受験生からすると、合格の権利を維持するための入学金は少ないほうがいい。大学のあたりまえをひとつひとつ見直していく」とコメントした。高千穂大学学長の齋藤元紀氏は「22のサブメジャーと全学横断PBLを核とするミライ共創カリキュラムは、産業界と地域社会が求める実践力を育てる。何を学び、何を成し遂げたかを自ら語れる人材を育成する」と語った。

新制度は2027年度入学者選抜から適用される。