奈良高専 世界で活躍できる技術者、女性エンジニアの育成に力を注ぐ

1964年に創立され、地域産業を支える技術者を輩出してきた奈良高専。近年、社会が求めるエンジニア像が変化している中で、グローバルリーダーの育成やSTEAM教育にも力を入れている。奈良高専が力を注ぐ教育プログラムや今後の展望について、近藤科江校長に話を聞いた。

即戦力として活躍できる
実践的な技術者を輩出

近藤 科江

近藤 科江

奈良工業高等専門学校 校長
1981年、岐阜薬科大学薬学部厚生薬学科卒業、薬剤師。1984年、オルバニー医科大学微生物学・免疫学専攻修士課程修了。1989年、大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了、医学博士。京都大学大学院や東京工業大学大学院の教授等を経て、2023年4月より奈良工業高等専門学校の校長に着任。

──奈良工業高等専門学校(奈良高専)は長年にわたり実践的なエンジニアを育成・輩出し、地域産業に貢献されてきました。

高専は中学卒業後5年間の本科と、その後2年間の専攻科が設置され、体系的で柔軟な教育システムを築いています。専攻科で所定の条件を満たせば「大学改革支援・学位授与機構」より学士(工学)の学位が授与されます。専攻科修了後は大学院に進む学生もおり、専門性を深めて技術者・研究者として活躍しています。

本校では卒業生の約6割が専攻科に進学、あるいは大学学部の3年次に編入し、より高度な技術者を目指しています。また、就職率は大学などの他の教育機関と比べても極めて高く、…

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