日本版ジョブ型の時代、「会社任せのキャリア」から脱却する方法

日本企業にもジョブ型の人材マネジメントが浸透する中で、今後、自立的なキャリア形成の重要性は増していく。これからのビジネスパーソンに求められるキャリア戦略、とるべき行動について、人事領域に精通する専門家・PwCコンサルティングの加藤守和氏に話を聞いた。

ジョブ型へのシフトで
自立的なキャリア形成が重要に

加藤 守和

加藤 守和

PwCコンサルティング合同会社 ディレクター
事業会社の人事部のほか、日系および外資系のファーム数社を経て現職。製造、製薬、広告、ITなど幅広い業界に対して、約20年間の人事コンサルティング経験を持つ。組織設計、人事制度構築、退職金制度構築、M&A、リーダーシップ開発、各種研修企画・運営など、ハードとソフトの両面からの組織・人事改革を支援する。著書に『「日本版ジョブ型」時代のキャリア戦略』(ダイヤモンド社、2021年)など多数。

── 日本の企業社会におけるキャリア自律の現状について、どのように見ていますか。

日本のビジネスパーソンのキャリア意識は、世界の中で突出して低いのが実態だと思います。パーソル総合研究所が2019年に行ったAPAC(アジア太平洋地域)14ヵ国の意識調査によると、「キャリアの満足度」「昇進に対する意欲」「進退に対する意識」「自己研鑽の意欲」について、日本のビジネスパーソンはいずれも最下位でした。

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