キャリア自律を支援するキャリアコンサルタントの役割

社会が複雑多様化する中で、個人と組織が、その力を十分に発揮していくために働く人のキャリア自律と、それを支援するキャリア支援者の重要性はますます高まっている。キャリア心理学やキャリア・カウンセリングに詳しい筑波大学教授の岡田昌毅氏に話を伺った。

キャリア自律を通じて
組織へのコミットメントが高まる

岡田 昌毅

岡田 昌毅

筑波大学 人間系 教授/働く人への心理支援開発研究センター長
博士(心理学)。筑波大学大学院 教育研究科カウンセリング専攻カウンセリングコース、名古屋大学大学院 教育発達科学研究科 心理発達科学専攻修了。新日本製鐵(現:日本製鉄)、新日鉄ソリューションズ(現:日鉄ソリューションズ)にて電気系設備エンジニアリング、人材育成などに携わる。2006年、筑波大学大学院人間総合科学研究科生涯発達科学専攻准教授などを経て現職。キャリアコンサルティング技能士(1級)(厚生労働省)。特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会会長。主な著書に『働くひとの心理学―働くこと、キャリアを発達させること、そして生涯発達すること』(ナカニシヤ出版)など。

── キャリア自律という言葉がよく聞かれます。そもそもキャリア自律とは、どのように捉えられているのでしょうか。

岡田 堀内泰利先生と私の共著論文において、キャリア自律とは「自己認識と自己の価値観、自らのキャリアを主体的に形成する意識をもとに、環境変化に適応しながら、主体的に行動し、継続的にキャリア開発に取り組んでいること」と定義しています。

(※全文:2322文字 画像:あり)

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