シニアの学び直しに向けて、企業は「最初のきっかけ」を提供すべき
学び直しに向けては、本人がやる気を出さなければ、何も始まらない。しかし自ら動き出すシニアは、一部にとどまるのが現実だ。こうした中で企業やシニア本人には、どのような取組みが求められるのか。ターンアラウンド研究所の共同代表・主席研究員、小寺昇二氏に話を聞いた。
シニアの学び直しは
なぜ進まないのか
小寺 昇二
── 日本企業におけるシニア社員のキャリア自律や学び直しの課題について、どのように見ていますか。
日本では、シニアの学び直しはそれほど進んでいないのが実状です。その背景には様々な要因があります。長年にわたり日本企業では、仕事における「学び」はOJTが中心でした。会社が「学び」「スキル」「キャリア」すべての面倒を見てくれるため、シニア世代は会社任せのキャリア形成、スキルアップを続けていて、主体性が求められる学び直しの意識が育まれませんでした。
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