イノベーション創出を促進する「組織学習」とは何か
組織学習とイノベーション創出の関係とは、どういったものか。また、イノベーション創出のためには、どのような組織設計や組織マネジメントが重要になるのか。長年にわたり日本企業のイノベーション創出について研究する、武蔵大学の山﨑秀雄教授に話を聞いた。
「新たな可能性」や「機会」を
「感知」できる能力が求められる
山﨑 秀雄
── イノベーション創出を促進する要因について、どのように見ていますか。
イノベーションとは異質なものの新たな組み合わせのことであり、それによって顧客が得られる価値や満足がこれまでよりも高まることです(図表1)。シュンペーターは「新たな可能性にいち早く気づき、 既存の枠組みを破壊(創造的破壊)する企業家」がイノベーションの担い手であるとしました。また、ドラッカーは「イノベーションのための機会」として、「予期せざるもの」「調和せざるもの」「認識の変化」等の7つの機会を挙げています。
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