逆境を力に変え続ける事業創出と人材育成
原発事故により一時、住民ゼロとなった福島県南相馬市小高区。OWBの代表・和田智行氏は、この地で2014年以来、「地域の100の課題から100の事業を創出する」を掲げ、次世代の起業家育成にも力を注いできた。逆境のなかで培われた事業創出と人材育成の信念と実践を聞いた。
地域の100の課題から
100の事業を創出する
和田 智行
OWB株式会社 代表取締役
1977年1月、福島県小高町(現・南相馬市小高区)生まれ。中央大学経済学部卒業後、2005年に東京のITベンチャーの役員にリモートワークで就任。東日本大震災と原発事故により避難生活を余儀なくされ、住民ゼロとなった故郷の再生を目指し、2014年に株式会社小高ワーカーズベースを創業。2024年、OWB株式会社へ社名変更。
2011年3月11日、東日本大震災と原発事故が発生した当時、和田智行氏はITベンチャーの役員としてキャリアを積んでいた。しかし避難生活は、経済的な成功の意味を根底から問い直す経験となった。
「お金を持っていても、当時は食べ物もガソリンも手に入りませんでした。お金が使えなくなった途端に、世の中の役に立てない人間になったというか、家族すら守れない不安を抱えながら避難生活を送っていました」
避難生活を乗り越えられたのは、多くの人の助けがあったからだ。和田氏が気づいたのは、「社会関係資本」の重要性だった。お金では得られない、人と人とのつながりこそが、…
(※全文:2360文字 画像:あり)
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