学際研究の発展段階から見る 統合と細分化のパラドックス
一言に「学際(研究)」と言っても、学際には様々な用語がある。本稿では4つの用語から、学際の発展段階を眺めつつ、学際のもつ知の営みについて検証する。
4つの用語から見る、学際研究の発展段階
学際研究は、ある学問領域(専門分野という)と学問領域の融合または「際(きわ)」で生じるものである。そしてなぜ学際研究が成立するのかというと、既存の専門分野の知見だけでは解決することができない課題が発生したときに、それらを解決するために誕生する。すなわち、学際研究の前提条件にあるのは、学問が専門化・細分化した結果として専門分野として成立している状況がある。
学際研究というのは、端的にいえば既存の専門分野で問題解決することが困難になったときに…
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