自然科学・人文科学・社会科学、3つの文化の成り立ちからわかること

3つの科学の分類の仕方について、分類の名称も由来も実は定かではないが、本稿では、3つに分かれた経緯を辿り、新たな「知の領域」の成り立ちを考えたい。

ドイツの哲学者から遡る、知識を分類する社会

自然科学 Natual Sciences・人文科学 Humanities・社会科学 Social Sciences という区分は、誰もが一度は聞いたことがあるのではないだろうか。筆者はこうした知識の分類について研究をしているが、この3つの科学への分類の仕方について、分類の名称も由来も誰が言い始めたのかも、実は定かではない。

それに近しい分類として、ドイツの哲学者ヴィルヘルム・ヴィンデルバントが『歴史と自然科学』(1894)という著作のなかで…

(※全文:2479文字 画像:あり)

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