タンザニア人コミュニティに学ぶ、危機に強い互酬的ネットワーク

コミュニティはレジリエンスを高め、危機時のセーフティーネットとして機能する。逆境に負けないしなやかでタフなコミュニティ作りのヒントを、タンザニアや香港でタンザニア人コミュニティの研究を続けてきた立命館大学大学院教授、小川さやか氏に話を聞いた。

立命館大学大学院の小川さやか教授と、都市から故郷に帰り養鶏を始めたタンザニア人商人たち(写真は小川氏提供)

立命館大学大学院の小川さやか教授と、都市から故郷に帰り養鶏を始めたタンザニア人商人たち(写真は小川氏提供)

新型コロナウイルス感染症の被害は、私が研究のために2001年から通っているタンザニアでも拡がっています。そこで機能しているセーフティーネットは日本の人々が考えるものとは異質のものですが、逆境に屈しないしなやかでタフなレジリエンスを備えています。

今回のコロナ危機のような問題が起きた時、日本社会では政府から国民への支援に対して関心が高まります。また、地域を中心としたコミュニティ内で…

(※全文:2133文字 画像:あり)

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