人手不足時代の企業に不可欠な組織力向上の担い手としての人事部

経産省の「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」が人事の役割変革を盛り込んだ『人材版伊藤レポート』を発表してから5年。人事の役割はなぜ、どのように変わる必要があるのか?

人的資本経営の推進主体のシフト?

西村 孝史

西村 孝史

東京都立大学大学院 経営学研究科 准教授
2001年4月、株式会社日立製作所に入社。2005年、同社を退職後、一橋大学大学院商学研究科博士後期課程に進学。博士(商学、一橋大学)。 徳島大学、東京理科大学勤務を経て、2013年4月より現職。2021年4月から2022年3月の間、Henley Business SchoolおよびUniversity of Readingにvisiting scholarとして滞在。主な著書に『職場のソーシャル・キャピタル―人的資源管理が創り出す個と組織の関係性』(中央経済社、2024年)や『1からの人的資源管理』(共著、碩学舎、2022年)がある。専門は人的資源管理論。

『人材版伊藤レポート』が世に出てから5年が経過し、財務諸表には計上されない無形資産の価値に注目が集まっている。無形資産には、ブランドや企業文化、技術、人的資本などがあるが、中でもヒトの持つスキルや経験は、企業の特殊性が高く、企業の競争優位性の源泉の1つとされる。

(※全文:2479文字 画像:あり)

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