リーダーシップ論の最新の研究成果が示す、次世代経営人材が行うべきこととは

リーダーシップを効果的に身につけるには?「持論」に注目した研究をもとに著書『対話型ダブル・ループ学習――リーダーシップを磨くためのプロセスの探究』を3月に上梓した研究者が解説。

VUCAと呼ばれる変化の激しい現代、リーダーシップを効果的に身につけ、磨いていくにはどうしたらよいでしょうか。次世代リーダーを目指し、先々の課題を見据え、ひたむきに仕事に取り組んでいる読者の皆様へ、私の研究で得た知見を段階的にご紹介します。

ステップ0:柔軟なマインドセットを持つ

戸田 信聡

戸田 信聡

大阪経済大学 経営学部 准教授
1968年生まれ。2016年神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了。博士(経営学)。PHP研究所などを経て2022年より現職。専門は経営管理論、組織行動論。著書に『対話型 ダブル・ループ学習――リーダーシップを磨くためのプロセスの探究』(中央経済社、2024年)。

この記事を読んでいる方は、既にビジネス経験豊富で実績もお持ちのミドル・マネジャー、あるいは経営者の方も多いでしょう。そうした経験豊富なビジネスパーソンが、次のレベルに進むためにまずは必要なことは、柔軟で前向きなマインドセットを保つことです。経営学でも注目されているエレン・ランガーの「マインドフルネス」1や、キャロル・ドゥエックの「グロース・マインドセット」2の考え方が役立つでしょう。変化に気づき、情報を柔軟に取捨選択しつつ、「まだ成長できる」と考えるマインドセットこそ、次のレベルのリーダーに成長するための条件となります。

(※全文:304文字 画像:なし)

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