先人の「近江の心」を引き継ぎ、滋賀ならではの学びを追求する

古代から水運交易および陸上交通の要衝として重要な位置を占め、自然・歴史・文化的資源が豊富な滋賀県。2019年3月、翌年度から5年間の教育方針・施策の体系を示す「滋賀の教育大綱」を新たに策定した。同県教育委員会の福永忠克教育長に、大綱の理念や現状、今後の抱負を聞いた。

豊かな自然、歴史、文化を尊ぶ、滋賀らしさを生かした学び

──昨年3月に、「滋賀の教育大綱(第3期滋賀県教育振興基本計画)」を策定されました。どういう点に重きを置いているのでしょうか。

福永 忠克

福永 忠克

滋賀県教育委員会 教育長
1982年4月、滋賀県庁に入庁。商工観光労働部長、県民生活部長、総合政策部長を経て、2019年4月、滋賀県教育委員会教育長に就任。

今回の大綱では、「未来を拓く心豊かでたくましい人づくり」という基本目標を掲げ、そのために3つの柱を定めています。まず、「子ども一人ひとりの個性を大切にし、生きる力を育む」こと。次に「社会全体で支え合い、子どもを育む」こと。さらに「すべての人が学び続け、共に生きるための生涯学習を振興する」という3つです。

何よりまず、子どもたちに学ぶ楽しさを知ってもらうことを大切にしています。「わかった!できた!」という喜びを感じてほしいですね。

また、人と話して共感したり議論したりする充実感を味わってほしい。そのために、滋賀ならではの…

(※全文:2474文字 画像:あり)

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