信楽焼の伝統を守り、地域に貢献する 陶芸やデザインのプロを育成

「日本六古窯」の1つで、NHK 連続テレビ小説「スカーレット」の舞台としても近年注目を集めた、甲賀市信楽町。同地の信楽高等学校は県内で唯一窯業科(現セラミック系列)がある高校として、地域の伝統を受け継ぐ人材育成を行ってきた。その教育の特徴について、恒川校長に話を聞いた。

窯業を学ぶことができる、滋賀県唯一の高校

恒川 真一

恒川 真一

滋賀県立信楽高等学校 校長
1986年に滋賀県立大津商業高等学校に教諭として着任。その後、東大津高等学校、野洲高等学校で教諭として勤務。2013年に甲西高等学校教頭となり、野洲高等学校教頭、滋賀県教育委員会事務局学校教育課主査、東大津高等学校教頭、北大津高等学校教頭を経て、2020年より現職。

たぬきの焼き物で知られる陶芸の里、信楽。信楽高等学校は同地に1948年、滋賀県立甲賀高等学校信楽分校として創立した。1973年に信楽工業高等学校として独立したが、当時の設置学科は窯業科(現セラミック系列)とデザイン科(現デザイン系列)の2科。その後、普通科(現普通系列)が設置され、校名も現在の信楽高等学校に変更された。

「県内で窯業を学べる高校は本校だけです。本校の目の前には県立の窯業技術試験場がありますが、うちでセラミックやデザインを学び、卒業後に他分野に就職したものの、『やはり信楽焼に関わりたい』と…

(※全文:1979文字 画像:あり)

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