スタディポケット、児童生徒向け表示「フレンドリービュー」を提供開始 ルビ・分かち書きでAI回答の読み取り支援

教育特化型の生成AIサービスを展開するスタディポケット株式会社(東京都千代田区、代表取締役CEO・山地瞭氏、代表取締役CPO・鶴田浩之氏)は2026年6月29日、児童生徒向けサービス「スタディポケット for STUDENT」において、小学校低学年でも操作しやすい画面表示に切り替えられる新機能「フレンドリービュー」の提供を開始した。チャット画面の文字を大きくし、吹き出し形式の表示ややわらかい配色を採り入れたほか、AIの回答にルビ(ふりがな)と分かち書きを付与する設定にも対応する。学校現場での生成AI活用が広がるなか、児童生徒の発達段階に応じた読み取りやすさを高める狙いがある。

スタディポケット株式会社公式プレスリリースより

文部科学省が2024年12月に公表した「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」は、生成AIの利用そのものを目的化せず、学習指導要領に示す資質・能力の育成に資するか、教育活動の目的に照らして効果的かを吟味する必要性を示している。一方で、児童がAIの回答を学びに生かすには、出力をそのまま受け取るのではなく、内容を読み取って自ら考え、必要に応じて確かめる力が欠かせない。とりわけ小学生にとっては、一般的なチャット画面の文言や操作が分かりにくかったり、回答に含まれる漢字や長文が読み取りの負担になったりする場面もある。同社はこうした課題を踏まえ、教師による指導や見守りのもとで児童生徒が安心して生成AIに向き合える表示環境の整備が必要だと判断し、今回の機能開発に至った。

フレンドリービューでは、チャット本文や入力欄の文字を大きめにし、行間や余白にゆとりを持たせている。見出しやリストも読みやすく表示する設計とした。AIの発言は白い吹き出し、児童生徒の発言は淡い水色の吹き出しで表示し、会話の流れを視覚的に追いやすくした。漢字を含む回答にふりがなを付すルビ機能と、語句のまとまりごとに空白を挿入する分かち書き機能を組み合わせることで、低学年や読みの支援を必要とする児童が自分のペースで読み進められるよう配慮している。同社はこれらの機能を、特別支援学級での活用にもつなげたい考えを示している。

画面の親しみやすさを高める工夫として、フレンドリービュー時には案内役となるキャラクターを児童生徒自身が選べる仕組みも備えた。キャラクターはAIの人格設定ではなく、あくまで画面上の表示要素という位置づけだ。通常表示の場合は従来どおりサービスロゴが基本となり、フレンドリービューに切り替えたときに限ってキャラクター選択肢が現れる。操作にかかわる文言も児童に伝わる表現へと改め、「画像を添付」は「しゃしんをつける」、「送信する」は「おくる」、「共有する」は「ほかの人におくる」と置き換えた。入力欄には「なんでも聞いてみてね!」とのプレースホルダーを表示する。

教員向けサービス「スタディポケット for TEACHER」が備える児童生徒画面のプレビュー機能も、通常表示とフレンドリービューの双方に対応した。授業導入前に実際の画面を確認できるため、説明や操作支援の準備に活用しやすくなる。同社は入力情報を機械学習には用いず、サービス提供以外の目的でデータを取り扱わない方針を示しており、第三者への提供も行わないとしている。

スタディポケット株式会社は2019年7月設立。生成AIを活用した教育ソフトウェアの開発や校務DX支援を手がけ、文部科学省「学校DX戦略アドバイザー事業」のサポート事業者(生成AI分野)、経済産業省「未来の教室」令和6年度教育イノベーター支援プログラム(EOL)の採択企業に選ばれている。情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 27001:2022」の認証も取得済みで、英語学習領域では「スタディポケット AI英会話」も展開する。今回の機能拡充は、読み取りやすさという観点から学校現場の生成AI活用を後押しする取り組みとなる。