教員の時間割作業、数分で完了へ SasaeLがAI自動編成サービスのβ版を全国の小中高に提供開始

公立小中学校向けのクラウド型校務支援システムを手がける株式会社SasaeL(ササエル、本社:東京都文京区、代表取締役:植竹 広佑)は2026年6月25日、AIを活用した時間割編成サービス「SasaeL 時間割」のβ版提供を開始した。国公立・私立を問わず、全国の小学校・中学校・高等学校を対象とする。

年度始めの時間割編成が抱える課題

年度始めの時間割編成は、担当教科の割り当て、教員の勤務可能時間、特別教室の利用状況、学級ごとの授業時数、支援学級の設定、学校行事との調整など、膨大な条件を同時に考慮しなければならない作業だ。多くの学校では、ベテラン教員の経験と勘に頼りながら数日から数週間をかけてきた。急な病欠や行事変更があれば当日の再調整も生じ、対応しきれない場合には「自習」が増え、子どもたちの学習機会や授業進度に影響が出ることもあった。

AIエンジンが時間割案を短時間で自動生成

「SasaeL 時間割」は、こうした煩雑な編成作業をAIエンジンが担う仕組みだ。学級・教員・教室・教科・曜日・時限などの基本情報と、学校ごとの運用方針に沿った制約条件を登録すると、最適化された時間割案を数秒〜数分で自動生成する。制約条件は「必ず守る条件」と「できるだけ満たしたい条件」に分けて設定できるため、各校の実態に即した柔軟な調整が可能だ。合同授業やティーム・ティーチング(TT)といった多様な授業形態にも対応している。

生成された時間割はクラス別・教員別・教室別・学校全体の俯瞰表示など複数の視点で確認でき、自動振替調整やExcel出力にも対応する。職員会議での検討資料や教員への配布物としてそのまま活用できる点も、現場への導入ハードルを下げる工夫の一つといえる。

「SasaeL 校務」との連携は不要、単独利用が可能

同社が展開する校務支援システム「SasaeL 校務」との連携は前提とされておらず、「SasaeL 時間割」は単独でも利用できる。今後は「SasaeL 校務」とのデータ連携により、教員・学級・教室・教科などの基本情報を自動取得して入力作業を不要にするとともに、時間割と授業実績を連動させることで教科ごとの時数管理や不足時数の把握など、年間を通じた教育課程管理の効率化も視野に入れている。

β版では、実際にデータを入力して時間割生成を試せるトライアル利用と、自治体・学校向けの個別説明を受け付けている。

株式会社SasaeLは小学館グループの一員として2024年4月に設立。「先生の毎日と子どもたちの時間を、もっと豊かに」をミッションに掲げ、公立小中学校向けのクラウド型校務支援システム「SasaeL 校務」、保護者連絡システム「SasaeL 連絡」、クラウド型電話サービス「SasaeL 電話」を通じて教職員の働き方改革を推進している。