自然と人間の共生方法を探求し価値・豊かさを問い直す サステイナビリティ学

秋田県の国際教養大学は2004年の開学時から、「国際教養教育」という独自のリベラルアーツ教育を展開。その中で「自然と人間の共生」と「価値・豊かさの問い直し」の両輪で思考が構成されるサステイナビリティ学が専門の工藤尚悟准教授に、これらの学問を学ぶ意義について聞いた。

リベラルアーツは
自分を解放するための術

工藤 尚悟

工藤 尚悟

国際教養大学 国際教養学部
グローバル・スタディズ領域 准教授
秋田県生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム博士課程修了。博士(サステイナビリティ学)。専門分野は、サステイナビリティ学、地域研究、開発学。研究テーマは「縮退する地域のサステイナビリティ」。主な著書に『私たちのサステイナビリティ まもり,つくり,次世代につなげる』(岩波ジュニア新書)がある。

サステイナビリティ学が専門の国際教養大学准教授の工藤尚悟氏は「リベラルアーツとは何か」という問いに対し、「あくまで私個人の見方」とした上で「liberate(解放する)ためのartsで、解放のための術です」と説明する。人は社会的な生き物で、社会には色々な慣習や、その文化が持つ価値観、宗教的なバックグラウンドがある。個人の場合、特に友人や家族との関係の中、「こうあるべき」という価値規範や倫理のほか、社会やコミュニティでも「こうあるべき」という決まりがある。

(※全文:2178文字 画像:あり)

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