開校2年目の「神山まるごと高専」、変わり続ける学校を目指す
徳島県神山町に神山まるごと高専が開校して2年目の夏を迎えた。教育の土台に「テクノロジー×デザイン×起業家精神」を据え、「モノをつくる力で、コトを起こす人」の育成を目指す。事務局長を務める松坂孝紀氏に、授業の様子や学生の成長ぶり、これまでの手応え、今後のビジョンを聞いた。
自分を主語に社会に役立つ学び
応援する・される関係を育む

松坂 孝紀
神山まるごと高等専門学校 事務局長
東京都生まれ。東京大学教育学部を卒業後、人材教育会社に入社。マーケティング、人事、経営企画などを担当した後、2017年に子会社として人事コンサルティング会社を起業。自社の経営を行いながら、コンサルタントとしても活動し、企業や地方自治体の人づくり・組織づくりプロジェクトを多数推進する。2021年より神山まるごと高専の立ち上げに参画。学校教育に新風を吹かせるべく、経営メンバーとして学校づくりに邁進中。
──開校以来、どのような教育活動に力を注いできましたか。
本校では「テクノロジー×デザイン×起業家精神」に重点を置いた教育を行っていますが、それは人物像として掲げる、「モノをつくる力で、コトを起こす人」を育てるために、この3要素が欠かせないと考えているからです。
とにかく社会で役立つ学びにこだわっており、1年目の授業から徹底しています。例えばテクノロジーの授業では、神山町の課題を分析して解決に役立つアプリケーションサービスをプロトタイプ開発し、ピッチイベント形式で発表するという課題に取り組みます。プログラミングの能力を単体で高めても、どんな課題を解決するためなのか、…
(※全文:4156 文字 画像:あり)
全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。