過疎地や大学で起業家育成 「小さな挑戦」を積み重ねる環境をデザイン
社会科教師として起業家教育を実践していた大西正泰氏は、独立した後、過疎地の徳島県上勝町において、数多くの起業家が生まれるきっかけを創出した。大西氏は起業について、「挑戦という気持ちで構えずに『面白いからやってみた』の延長線上にあるのが理想」と語る。
社会科教師として、
早くから起業家教育を実践

大西 正泰
一般社団法人ソシオデザイン 設立者・理事
吉備国際大学 社会科学部 経営社会学科 講師
1970年、徳島県生まれ。小中高校の教師を経て独立し、2012年に一般社団法人ソシオデザインを設立。人口約1400人の徳島県上勝町で役場と連携し、過疎地でも起業できるインターンシップ制度を実施。空き家再生や起業家育成に取り組み、2018年に中小企業庁「創業機運醸成賞」を受賞。経済産業省の「地域創業促進支援研修」をはじめ、全国各地で自治体向けコンサルディング及び地方創生に関する講演を行う。2020年、吉備国際大学 社会科学部経営社会学科 講師として着任。
徳島や大阪の小中高校の教師として早くから起業家教育を実践していた大西正泰氏は、2006年に独立した後も継続して起業家育成に取り組み、過疎地である徳島県上勝町において、40近くの新規事業が生まれる土台づくりの支援を行った。2018年には中小企業庁「創業機運醸成賞」を受賞している。
大西氏が起業家教育を意識したのは90年代半ば、社会科教師を務めていた頃だ。
「一般的に社会科の勉強は暗記するだけに思われていますが、私は学校で得た知識を使って社会での実践に役立たせるような、『社会の手触り』を感じられる教育が絶対に必要だと考えていました。また、1995年にWindows95が登場し、1998年にはiMacが発売されました。当時勤務していた小学校(4年生担任)にiMacを導入し、…
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