75歳以上のばあちゃんが働く会社 高齢者に「生きがい」と「収入」を
うきはの宝では、75歳以上のばあちゃんが仕事に従事し、「ばあちゃん飯」や「ばあちゃん新聞」などの事業を展開。高齢者を保護ではなく、活躍できる人材と捉え直し、働ける場を創出した。今、超高齢化時代の地方を元気にするモデルを、全国へと広げることを目指している。
ばあちゃんの知恵と経験で
元気に働く場を創出

大熊 充
うきはの宝株式会社 代表取締役
福岡県うきは市出身、1980年生まれ。高校卒業後バイク関連業界に従事したが、20代でバイク事故を起こし約4年の入院生活を送る。その後2014年1月、デザイン事務所を創業して代表に就任。2017年4月専門学校日本デザイナー学院九州校に入学して、グラフィックデザインとソーシャルデザインを学ぶ。地域課題に挑みたいと思い、社会起業家育成のボーダレスアカデミー2期福岡校を修了。うきはの宝株式会社を2019年10月に設立し、代表取締役に就任。
北に筑後川、南に耳納連山を望み、美しい棚田や豊富な地下水に恵まれた福岡県うきは市。豊かな自然に囲まれた農業のまちだが、人口は2.8万人を割り込み、高齢化率は36%(2024年現在)と、高齢化が進展している。
そんなうきは市で2019年に設立されたのが、75歳以上の“ばあちゃん”が働く会社、うきはの宝だ。代表の大熊充氏は「ばあちゃんの持つ知恵と経験を活かし、元気に働く場を創出しています。高齢者を保護の対象として捉えるのではなく、活躍の機会をつくり出す。経済活動でばあちゃんたちの生きがいと収入をつくり、超高齢化時代の地方を元気にするモデルを目指しています」と語る。
大熊氏が“ばあちゃんビジネス”を立ち上げた背景には、20代後半の頃、バイク事故を起こし、大けがをして4年間の入院生活を余儀なくされた経験がある。働き盛りの時期に社会との接点を失い、…
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