福岡女子商業高校 「挑戦を、楽しめ。」 全国最年少の校長が目指す「日本一」

「挑戦を、楽しめ。」をテーマに掲げる福岡女子商業高等学校。生徒主体のプロジェクト活動の推進など、特色ある教育方針が話題を呼んでいる。弱冠30歳で校長に抜擢され、「5年で日本一の商業高校を目指す」という目標を掲げる柴山翔太校長に、これまでの手応え、今後のビジョンを聞いた。

生徒の小さな声を見逃さず
全力サポートで自信を育む

柴山 翔太

柴山 翔太

福岡女子商業高等学校 校長
1990年北海道生まれ。野球に没頭する青春時代を経て国語の教師に。2020年福岡女子商業高等学校に赴任、小論文指導で国公立大学20名の合格を達成する。商業高校としては異例の実績を買われ、赴任2年目30歳で校長に抜擢、日本一若い校長が誕生した。「大人を巻き込んだ生徒主体」のプロジェクトに日々取り組み、学校改革を次々に実現。入学希望者の倍増とともにますます注目度が高まる。著書に「きみが校長をやればいい」。

──教育に関して最も注力している点についてお聞かせください。

最も意識しているのは、提供型ではなく参加型の教育を目指している点です。学校で何か変化が起こるとき、そのタイミングには必ず生徒の存在があるという状況をつくっています。高校生はもう十分に大人です。ですから「失敗も大歓迎」と言って、できるだけ生徒に権限移譲するようにしています。

本校では、生徒たちの意思に基づく「手挙げ方式」でさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。「制服を変えたら女子商の人気が出るはず」と言った生徒の声をきっかけに「制服プロジェクト」が誕生しました。学生服メーカーのカンコーやセレクトショップのビームスの協力を得ながら、実際に2022年度から制服を一新しました。

あるいは、「修学旅行プロジェクト」では1年生がチームを組んで旅行会社の助言を仰ぎながら、4泊5日のプランをゼロからつくっていきます。ほかにも、…

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