有明高専 産学連携で起業家精神を育み、新たな半導体教育を実践・普及へ

有明工業高等専門学校(有明高専)は、産学連携を促進する仕組みを構築し、学生が積極的に研究に関与することで、成長する機会を創出。産学連携のプロジェクトを牽引する石川洋平教授は、新たな半導体教育である「サーキットデザイン教育」の実践・普及にも力を注いでいる。

産学連携のラボを開設し、
起業家精神を備えた人材を育成

石川 洋平

石川 洋平

有明工業高等専門学校 創造工学科
 人間・福祉工学系 教授
1978年生まれ、福岡県大川市出身。福岡県立八女工業高等学校情報技術科卒業、佐賀大学博士後期課程修了。博士(工学)。大学院在学中に同級生らと起業。2006年に有明工業高等専門学校に着任し、助教、准教授等を経て教授。2008年にTexas A&M大学Visiting Scholar。誰もがICチップを作れる世界を目指して「サーキットデザイン教育」を提唱。

福岡県大牟田市にキャンパスを構える有明高専は2021年、産学連携を促進する場として校内に「産学連携マッチングラボ」を設置した。それは有明高専の校内に共同研究企業の社名を冠したラボをつくり、企業の研究者を客員教授等として招聘し、高専と企業の研究者が協働して教育研究を推進する仕組みだ。

マッチングラボの第一弾は2021年1月、IT企業の木村情報技術(本社:佐賀市)とASKプロジェクト(本社:大牟田市)との「ASKイノベーションラボ」だ。同ラボでは、ゲームや電子回路に関する研究を行うとともに、AI分野の人材育成に取り組んでいる。

その後も日清紡マイクロデバイスATとの「センシングモジュール統合設計ラボ」、旭製作所との「AGIグラスイノベーションラボ」、半導体の設計・開発ツールを提供するジーダットとの「JEDATサーキットデザインラボ」、…

(※全文:1991 文字 画像:あり)

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