自宅でネット使えない子ども、世界で13億人 ユニセフ報告書

ユニセフ(国連児童基金)と国際電気通信連合(ITU)の新しい報告書によると、世界の学齢期の子どもの3分の2、つまり3歳から17歳までの13億人が、自宅でインターネットに接続できないことが明らかになった。

報告書『家庭でインターネットに接続できる子ども・若者の数は?』(原題:How Many Children and Youth Have Internet Access at Home?)は、15-24歳の若者の間でも同様にインターネットへのアクセスが不足しており、7億5,900万人(63パーセント)が自宅でインターネットを利用できないと指摘している。

世界で約2億5,000万人の学齢期の子どもがCOVID-19による休校の影響を受けており、何億人もの人がオンライン学習に頼らざるを得ない状況になっている中で、デジタル格差による教育格差が深刻化している状況が浮き彫りになっている。

昨年、ユニセフとITUは、すべての学校とその周辺コミュニティをインターネットに接続するための世界的なイニシアチブであるGIGAを立ち上げた。GIGAは政府、産業界、民間部門、およびパートナーと協力し、デジタル学習のソリューションやその他のサービスを展開するために必要な接続インフラを構築するための官民混合の資金調達に向け、説得力のある投資事例を作成している。

20.12.02news3

アフワーズ郊外の農村部で暮らす9歳のマルヤンさん。自宅でインターネットが利用できず、学習を続けることができずにいる。(イラン、2020年4月撮影) © UNICEF_UNI344454_