佐世保高専 「半導体人材」の育成で先行、起業家精神を備えた人材を輩出

今、日本の半導体産業を支える人材の不足が懸念されている。佐世保高専は2022年4月、半導体に関する内容を一貫して学べる科目を開始した。校長の中島寛氏に、半導体に関する教育や産業復興への展望、アントレプレナーシップ教育の展開について話を聞いた。

県の産業界や大学が協力、
半導体教育の拠点校

中島 寛

中島 寛

佐世保工業高等専門学校 校長
1955年生まれ。1985年九州大学大学院工学博士課程修了。1999年九州大学 先端科学技術共同研究センター教授。2016年九州大学グローバルイノベーションセンター教授、2018年同センター長。2021年から現職。

──佐世保工業高等専門学校(佐世保高専)では、どういった教育プロジェクトに力を注がれていますか。

今、国策として半導体産業の強化が進められ、また九州で国内外の企業による半導体工場の新増設が相次いでいる中で、半導体人材の不足が懸念されています。国立高等専門学校機構(高専機構)は半導体専門人材の育成に取り組む方針を決定しており、本校は高専における半導体教育の拠点校として、半導体に関する新設科目を2022年4月に設置しました。

半導体産業は裾野が広く、今後の発展が見込まれます。様々な専攻の人材が活躍できますから、専門分野の枠にとらわれず、全学科の学生が受講可能な科目としています。本科4年生の希望者が受講していますが、…

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