英検、新設予定の「6級」「7級」導入延期
公益財団法人日本英語検定協会(英検協会)は2026年7月31日、実用英語技能検定(英検)に新設を予定していた「英検6級」と「英検7級」について、導入時期を延期すると発表した。英検6級・7級は小学生を主な対象とする基礎レベルの検定であり、受験を検討していた個人や、学校・塾など団体関係者への影響が見込まれることから、英検協会は書面で謝罪の意を示した。
英検6級・7級は、既存の英検5級から1級までの8つの級に加わる新たな区分として、2025年11月27日に新設が発表された。英語学習の初期段階に寄り添い、生涯にわたる英語能力育成のスタートラインとなる級と位置づけられ、6級は小学校高学年から中学校入門期、7級は小学校中学年の学習到達度に対応する想定だった。以降、オンライン受験の導入方針や問題形式の一部、検定料などが順次公表され、初回検定に向けた準備が進められてきた。
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延期の背景にあるのは、次期学習指導要領をめぐる審議の進展である。文部科学大臣(当時)の阿部俊子氏は2024年12月25日、文部科学省の諮問機関である中央教育審議会に「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」を諮問した。これを受け、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会には外国語ワーキンググループが設置され、2025年9月24日に初会合を開いた。同グループでは小学校段階を含む外国語教育の目標・内容の在り方について具体的な検討が続いており、2026年6月18日開催の第13回会合では、外国語によるコミュニケーションへの関心や態度を育む方針、小学校から中学校への円滑な接続に向けて話題・活動・指導事項を段階的に示す方針など、これまでの議論をまとめた案が審議された。
英検6級・7級は小学生を主な対象とする級であり、そのレベル設定や出題内容の設計は、次期学習指導要領が示す新たな英語能力観と直接関わる。英検協会はこの点を踏まえ、中央教育審議会の答申の内容を十分に見極めたうえで級設計を見直すことが受験者の利益にかなうと判断し、導入時期の延期を決めた。
新たな導入時期は、審議の動向などを踏まえて改めて検討し、決定次第、公式サイトおよびプレスリリースで案内するという。既に公表済みの問題形式や検定料についても、導入時期の再設定に合わせて見直す方針で、詳細は追って発表される予定だ。
小学校段階からの英語教育をどう設計するかという議論は、中央教育審議会の答申を経て、今後さらに具体化していく見通しである。英語学習の入り口を担うはずだった英検6級・7級の行方は、その議論の帰結を映す試金石になりそうだ。