海外の学校とオンラインで交流、未知との出会いで「世界は広がる」
子どもたちの世界を広げ、大きな一歩を踏み出せるきっかけをつくる。山口県周南市に拠点を置くNPO法人Colorbathは、日本とネパール・マラウイの教室をオンラインでつなぎ、小中学生が海外の子どもたちと対話するオンライン交流プログラム「DOTS」を展開している。
未知との出会いが原体験、
オンライン国際交流を提供
吉川 雄介
椎木 睦美
NPO法人Colorbath(カラーバス)の代表理事・吉川雄介氏は中学生の頃、ブラジルのスラムを訪れる機会があり、自身の視野が広がったという原体験を持つ。
「自分が強い意志を持っていたからではなく、たまたま外の世界を知ったことで、日本の当たり前が世界の当たり前ではないのを知りました。きっかけがあれば、世界の見え方は変わります。日本のどこにいても、子どもたちが未知なる世界と出会い、大きな一歩を踏み出せるきっかけをつくりたいと考えました」(吉川氏)
2012年にスタートしたColor bathのオンライン国際交流プログラムは、2019年からは「DOTS」という名称で提供されている。執行役員の椎木睦美氏は、「DOTS」というプログラム名に込めた思いについて、次のように語る。
「オンライン交流はあくまで手段の1つであり、交流すること自体がDOTSの目的ではありません。その時だけの1つの点(DOT)で終わるのではなく、未来に向けた複数の点(DOTS)につながり、行動への一歩になることを目指しています」(椎木氏)
DOTSは単に情報として異文化を知るのではなく、現地の子どもたちとの対話を通して、小中学生が世界のリアルに触れる体験になる。
「事前に相手の国のことを調べて、当日は準備した原稿を発表し合うような国際交流では、子どもたちの成長につながりません。極端に言えば、…
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