官民一体で造船業の次世代を創出 「人材育成の因島モデル」とは

江戸時代から廻船業で繁栄し、明治時代以降は「造船の島」として発展してきた尾道市因島。1999年に、日本初の造船業者による共同職業訓練校「因島技術センター」が設立された。造船業における官民一体の取り組みは、「人材育成の因島モデル」として全国に知られている。

造船業衰退は地域の死活問題

因島技術センター運営協議会 会長 林 清春氏

因島技術センター運営協議会 会長
林 清春氏

尾道市因島地域は、明治以降「造船の島」として発展してきた。昭和40年代のピーク時には造船業が地域経済と雇用の大多数を担ってきたが、1970年代のオイルショックや円高による未曾有の造船不況で、「島が沈む」と言われる程の経済不況に陥った。

「島の造船業の中核を担っていた日立造船・因島工場は、合理化により新造船部門が撤退しました。1985年に3400人いた従業員は、その2年後には…

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