自己理解から他者理解へ。目指すのは真に活躍できる学習・発達支援員
共生社会の重要性が問われ、子どもが障害のあるなしに関わらず共に学ぶインクルーシブ教育が注目されている。しかし、「違いを受け入れ、多様性を尊重する」のは言うは易く行なうは難し。教育現場の現状と課題について、日本インクルーシブ教育研究所代表の中谷氏に聞いた。
インクルーシブ教育とは
中谷 美佐子
子どもたちが一人ひとり多様であることを前提に、障害の有無に関わらず、誰もが自分に合った配慮を受けながら通常学級で学ぶことができる、『全ての子どものための教育』を目指すインクルーシブ教育。1994年のユネスコの国際会議で「Education for All(万人のための教育)」がうたわれたのが、その始まり。日本では2010年に文部科学省が「インクルーシブ教育システム構築に向けての特別支援教育の方向性について」として、インクルーシブ教育理念の方向性を示している。
2013年に広島で日本インクルーシブ教育研究所を設立し、代表を務める中谷氏は「教育現場では『インクルーシブ教育は発達障害の子のための教育』だという誤解が生じています」と語る。インクルーシブ教育はシンプルに言えば…
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