子どもの孤立を防ぐ 産官学民の共創を目指したプロジェクトが開始

子どもの孤立の解消をミッションに掲げ、子どもたちの生きる地域で市民性醸成に取り組んできた認定NPO法人PIECES(本社:東京都文京区)は、これまでの取り組みを、想いを同じくする全国各地の団体や機関、自治体の方々と協働して実施していく「子どもの孤立を防ぐための協力・共創プラットフォームの構築プロジェクト」を開始する。なお、同プロジェクトは、公益財団法人トヨタ財団2022年度国内助成プログラムの助成事業となっている。

近年では「子どもの孤独・孤立」が現代の社会問題として認知され始め、その対策として官民様々なアプローチが生まれているが、ハードの整備が先行し、目の前の一人の声を大切にするためのソフトへのアプローチは、決して十分であるとは言えない状況にある。

PIECESは「市民性の醸成」を掲げて、子どもの日常を支える市民や非専門職の支援者向けの学習プログラム「Citizenship for Children(以下CforC)」を運営している。座学講座・対話型ゼミ・リフレクションによる学びを織り交ぜながら約6ヵ月渡って「自分らしい市民性の発揮の仕方」について学び、日常のそばにいる人が子どもたちと出会い、「信頼できる他者」となっていく、そのような市民、また市民によるアクションが子どもの生活する日常の中に生まれ続けていくことを目指している。2016年に開始し、これまでメインプログラムには200名超が参加、単発・短期のプログラムを含めると全国3000名以上にプログラムを届けてきた。

今回、市民・NPO・大学・企業等によるコレクティブ・インパクトの実現を目指す「子どもの孤立を防ぐための協力・共創プロジェクト」を新たに立ち上げる。同プロジェクトでは、家庭や学校環境等を背景に生きづらさを抱えた子どもたちが孤立化する現状に対して、NPO・自治体・企業等の多様なステークホルダーが地域や組織の枠を越えた協力・共創を実現する「CforCコンソーシアム」の構築を通じて、全国各地で市民同士が学び合い、支え合いながら、子どもの周りに多様で豊かなアクションやつながりが創出されるための仕組みづくりに取り組む。

23.1.17news3

出典:内閣府「子供・若者の意識に関する調査」を基にPIECES作成