「教育」に特化した移動動物園 動物を通して課題解決力を育む

教育に特化した出張専門の動物園として2017年に生まれた「ZOO TIME」。動物本来の生態や魅力を伝えるため、北陸を中心に全国の教育機関やイベント、企業研修で独自のプログラムを展開している。園長を務める藤井匠也氏に、設立の思いやこれまでの手応え、今後のビジョンを聞いた。

安易な「触れ合い」は禁物
動物本来の生態を伝えたい

藤井 匠也

藤井 匠也

教育体験型動物園 ZOO TIME 園長
動物園の飼育員として数々の動物の飼育繁殖を経験。その後、動物園の社会的役割の可能性を広げるために、ZOO TIMEを設立(2017年)。“楽しく学べる”をコンセプトに授業や講演会、動物展示を出張専門で行っている。また動物専門学校の講師としても活動中。近年は動物の適正な飼育方法や野生動物観察などの動画配信にも力を入れている。

ZOO TIMEは、「楽しく学べる」をコンセプトに、全国の幼稚園から大学まで、さまざまな年齢層の教育機関への出張レクチャー、環境フェアなどのイベントへの出展のほか、企業向け研修も行っている。

最大の特徴は、動物愛護を考慮し、動物との「触れ合い」に重点を置かない点だ。だが、ここが伝わりにくい点でもあると藤井氏は認める。

「初めてのお客さまからの問い合わせで、必ず聞かれるのが、どんな動物に触れるかというもの。でも、動物本来の生態からすれば、人に触れられるのを好むことはほぼありません。野生の状態なら、人間のような大きな生き物の手が伸びてきたら、…

(※全文:2370文字 画像:あり)

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