学研グループ、「SHIFT」を中核テーマにした中期経営計画を策定

株式会社 学研ホールディングスは11月10日、2024年9月期から2025年9月期までの2か年を対象とする中期経営計画「Gakken2025」を策定した。「Gakken2025」では『SHIFT』をテーマに前中期経営計画の積み残し課題を解決し、新たなステージに弾みをつける期間として、重点領域の競争力向上に加え新領域への挑戦やグループ基盤のさらなる強化に臨む。

2021年9月期から取り組んできた前回の中期経営計画「Gakken2023」は、新型コロナウイルス感染症の流行や円安の進行などの環境変化が生じるなか、新たな領域への種を蒔きながらも教育分野の失速を主因に計画未達となった。教育分野では、(株)地球の歩き方のグループインやオンライン学習サービスの拡充を通じて事業ポートフォリオの強化を進めた一方、児童書・学習参考書や幼保園向け備品の販売、および教室・塾の生徒募集の低調を受けて収益が悪化した。

「Gakken2025」では、『SHIFT』を中核テーマに掲げている。少子高齢化が進行し、教育業界においてはデジタルを活用した新しい学習方法や非認知教育などの需要が拡大しているなか、各事業の戦略やリソース配分の明確な転換、さらに意思決定の迅速化を推し進め、事業環境の変化を見据えた事業ポートフォリオ構築と収益力回復の実現を目指す。まずは「Gakken2023」の積み残し課題への対応として、より抜本的なポートフォリオの入れ替えと重点領域へのリソース集中を行い、教育事業の立て直しを進めながら、事業分野ごとの管理体制を最適化することで収益力回復を図るとしている。

また「Gakken2023」期間中の取り組みを土台として、教育分野のリカレント・リスキリング領域や医療福祉分野の周辺領域、グローバル領域において新たな柱につながる事業開発を推進し、M&Aを含むグループの変革と成長に資する投資を戦略的に実施することで、最終年度の2025年9月期には売上高2,000億円、営業利益70億円、親会社株主に帰属する当期純利益35億円を目指す。

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《キャプション》株式会社学研ホールディングス・プレスリリースより