リカレント教育に必要なインフラ整備 「FLAP」サイクルのススメ

リカレント教育が徐々に浸透しつつある日本だが、速すぎる時代の流れによって間もなく200万人を超える就業者が「余る」可能性がある。その人たちに活躍の場を与えるために、リカレント教育と、そのインフラの整備が早急に求められている。

山藤昌志

山藤昌志

三菱総合研究所政策・経済研究センター主席研究員
三菱総合研究所でアジア地域のマクロ経済分析を担当。その後外務省勤務を経て三菱総合研究所に戻りメガバンクや地域金融機関に対するリスク管理・収益管理のコンサルティングに携わる。2017年より同センターにて政策研究を担当。近年は主に日本の労働市場や人材開発、労働生産性を対象に多様なデータに基づく定量的な分析を行っている。

内閣府の資料「人生100年時代の人材と働き方」によると、25~64歳のうち大学等の機関で教育を受けている者の割合は2.4%にとどまる。OECD諸国のうちイギリス16%、アメリカ14%、OECD平均の11%と比較すると割合の低さは明らかで、データが利用可能な28か国中で最低の数字になっている。

これを見て、「日本の社会人は怠け者だ」と論じる向きもあるが、「不真面目なのではなく、合理的に行動してきた結果でしょう」と指摘するのは、三菱総合研究所の政策・経済研究センター主席研究員、山藤昌志氏だ。

「日本では、人材は新卒を社内…

(※全文:2056文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。