教育事業の「けもの道」を歩む手助けを 〜教員インタビュー

教員インタビュー

実務教育研究科で教鞭を執る教員を紹介します。
今回は教育事業の立ち上げに長年の経験をもつ廣政愁一先生にお話をうかがいました。

廣政 愁一

廣政 愁一

社会構想大学院大学 実務教育研究科 教授
株式会社ナガセ東進ハイスクール予備校講師、学校法人河合塾予備校講師を経て、2015年から株式会社学びエイド代表取締役社長。日本初の学校内予備校を設立したところから「リアルドラゴン桜」と呼ばれる。学校再生事業経験全国35校舎。教育事業のアントレプレナー。著書多数。

Q1.専門領域・担当科目について教えてください。

専門分野は学習塾・予備校業界、教育ビジネス運営に関する実務で、社会構想大学院大学での担当科目は教育産業と教育事業、教育コンテンツ開発、探究演習(教育産業と教育事業)です。

教育事業において大切なことは、理念の崇高さと経営能力です。その点ではほとんどの他のビジネスに求められているものと変わりませんが、教育には特殊性が存在します。すなわち、教育事業はある種の「けもの道」のようなものだということです。そこにはその場で長い間戦ってきた経験と嗅覚が求められます。それを様々なケーススタディを用いて講義、議論していくことで、けもの道にひとつのマップをつくれるようにしていきます。

Q2.なぜその領域を専門にしようと思われたのですか。

私は教育業界に身を置いて35年、最初の教育事業を立ち上げてから25年となります。これまでに十近くの教育事業を立ち上げて運営していく過程でひとつの仮説を立てています。それは、教育ビジネスには「教育における高い専門性」「教育現場の知識」「公教育・私教育環境の変化へのキャッチアップ」の三つが必要だということです。これらのどれ一つが欠けてもうまく立ち上がらなかったり、経営継続が難しくなったりします。この三つの要素をきちんと整理していくことで、教育ビジネスの成功確率が高まるということが、現在の専門分野への興味の発端になります。

Q3.学生との関係で大切にしていることは何ですか。

授業において、私の専門分野では自信をもってイニシアチブをとるものの、学生のもっている実務や知識については意見をリスペクトしています。教育とほかの専門の知識というものを置換したり、融合したりできないかと常に議論していくようにしています。

また、教育はだれでも一度は経験しているものになるために、体験談がでやすく、また、その分偏見も多く見られます。そのあたりを開示してもらいながら、色眼鏡にならないように教育事業を見てもらうようにしています。教育は哲学的で「べき」論になりがちですが、それは脇に置いておきながらも、ニュートラルで現実的なところからビジネスを理解、発想してもらうように向き合っています。

Q4.入学を検討されている方へメッセージをお願いします。

教育ビジネスを立ち上げようとしている方。私教育(学校・塾)を運営している方。社内で教育システムを作ろうとしている方。教育コンテンツをどう作るか悩んでいる方に来ていただきたいと思っています。

教育の基本的なところから学び直し、利益を出していくことのヒントを一緒に見つけます。私は実務家教員として本研究科に所属していますので、授業の内容だけでなく教育事業に関することなら現実的なアドバイスをしていくことをお約束します。

廣政愁一先生 セミナーのご案内
12/11(日)「新時代の教育コンテンツ開発」開催

実務教育研究科では、毎月オンラインのセミナーやイベントを開催しております。2022年のセミナーは「不確実な社会を生き抜く」をテーマに据えています。第5回目となる12月は「新時代の教育コンテンツ開発」と題して開催いたします。

「イイモノをつくったからといって売れるわけではない。」「イイ教育をしているからといって学生が集まるわけではない。」その背景は少子高齢化であり、経済成長ののぞめない日本の事情によるものです。しかし、少子高齢社会だからこそ、あえて、これをチャンスにとらえていくこともできます。特に、現代社会の需要は、「モノ」から「コンテンツ」へと変化しています。今回のセミナーでは、教育コンテンツの視点から、新時代に求められるビジネス思考のコンテンツ開発について議論します。不確実な社会を生き抜くための学びについて考えていきます。ぜひご参加ください。

日時:2022年12月11日(日)12:10~13:10
講師:廣政 愁一(社会構想大学院大学
実務教育研究科 教授)
会場:オンライン
費用:無料(事前予約制)
対象:
 ・教育コンテンツ開発にご関心のある方
 ・新規教育事業にご関心のある方
 ・実務教育研究科にご関心のある方
※実務教育研究科 説明会を含みます。
※アーカイブ配信はありません。

申込はホームページから受付中

学校法人先端教育機構 社会構想大学院大学

リカレント教育の最前線
社会構想大学院大学

社会構想大学院大学は、社会人向け総合専門職大学院です。社会人の皆さまが培ってきた実務経験をより実り豊かなものにするため、実務教育研究科とコミュニケーションデザイン研究科において、平日夜間と土曜日に授業を開講。2年間の修業年限を経て、修士号の取得を目指します。

研究科・学位
実務教育研究科:
実務教育学修士(専門職)

コミュニケーションデザイン研究科:
コミュニケーションデザイン修士(専門職)

問い合わせ先
TEL 03-3207-0005
東京都新宿区高田馬場1-25-30
(高田馬場駅 JR3分、東西線1分)

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